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2024年9月10日公開

2025年のコーチ組閣では渡辺久信監督・伊東勤ヘッドコーチのコンビ復活を期待

投手陣が渡辺久信GMに対し反旗を翻したと書く一部メディア

投手陣が渡辺久信GMに対し反旗を翻したと書く一部メディア

プロ野球の場合、近年は一般的には監督代行を務めた人物が翌年正式に監督に就任するケースが多い。スポニチのみは渡辺久信監督代行がシーズン終了後にGM職・監督職の両方を辞するという報道をしているが、筆者個人としては2025年は渡辺久信GM兼任監督で再船出をするのではないかと考えている。

組閣に関しても正解はない。もちろん優勝すれば正解だったとも言われるわけだが、現代のプロ野球では連覇は非常に難しい状況となっており、リーグ三連覇中のバファローズでさえも山本由伸投手を欠いたことで今季は5位に低迷している。黄金時代のライオンズがあれほど強かったのは選手たちが大人の集団だったということもさることながら、まだFAやポスティング制度がなかったことも非常に大きかった。

だが1993年にFA制度が導入されると、翌1994年オフにはサウスポーエースだった工藤公康投手と、チームリーダーだった石毛宏典選手が同時にホークスに移籍してしまい、さらに2年後には清原和博選手がジャイアンツに移籍してしまい、黄金時代の屋台骨がどんどん崩れていった。

森祇晶監督はリーグ優勝したものの日本シリーズで敗れた1994年にオフに勇退されたわけだが、もしかしたら工藤投手・石毛選手を欠いて勝ち続けるのは自分のやり方では難しいと考えたのかもしれない。そして1995年からは東尾修監督が就任したわけだが、東尾監督は日本一にこそなれなかったものの、黄金時代の主力が移籍、高齢化している中でも僅か3年でライオンズをリーグ二連覇に導いた。

とかくにFA制度が導入されると金満球団が他球団からどんどん選手を連れ去ってしまい、プロ野球全体の戦力の均衡化を図ることがどんどん困難になっていった。そしてその影響を12球団の中で最も強く受けているのがライオンズだと言える。

とにかく今のライオンズは育成スピードが、FA流出のスピードに追いついていない状態だ。そのため監督は、与えられた戦力で戦うだけではなく、今いる戦力を育てながら勝つことが求められている。だが育てながら勝つことほど難しい仕事はない。そのため少なくとも、来季ライオンズの監督を務める人物は新人監督ではいけない。

内部昇格の場合は西口文也二軍監督の一軍監督就任の可能性が非常に高いわけだが、西口二軍監督にはまだ一軍の監督経験がない。そして今のライオンズの二軍には、二軍レベルでは活躍できるが一軍ではまだ通用しない、という一軍半の選手が大勢いる。そのため今のライオンズの二軍はイースタンリーグで優勝争いをできているわけだが、だからと言って優勝争いに二軍を導いている西口二軍監督が、新人監督として一軍を立て直せるかと言えば非常に難しいと見るべきだろう。

だからこそ筆者は一軍監督として優勝経験を持つ渡辺久信GMが、来季は正式監督を務めるべきだと考えている。一部メディアは渡辺GMと投手陣の間に軋轢があるともっともらしく書いているが、これは記者名も情報ソースも無記名のため、信憑性はまったくない。いわゆる面白おかしく書いて記事のインプレッションを増やしたかっただけだろう。

その記事では渡辺GMが投手陣に対し、「お前らは全然イニング数を稼いでいない」と言い、それに反発して投手陣が渡辺GMに対して「早く辞めてくれ」と言っており、さらには野手は大甘査定なのに投手陣には厳しいと言っているとも書かれている。だが実績のある野手、例えばタイトルホルダーなどに関しては当然査定が急激に下がることはない。だが一方投手陣に関してはタイトルホルダーはほとんどいないし、他球団のエース級と比べると、ライオンズの先発陣は勝ち星もイニング数も劣っている。だがこのような釣り記事を書いているのはスポーツ紙ではなく下世話な大衆紙であるため、良識のあるライオンズファンがその記事の内容を鵜呑みにすることはまずないだろう。

そして合わせて、多くのライオンズファンは渡辺監督代行を信任していないと言うだろうが、監督人選に関しては誰を選んでも信任率が100%になることはない。外部招聘でもチームを勝たせられる監督を連れて来て欲しいという株主総会での声もあったが、実際のところそんなことはやってみなければ分からない。

例えば2002年シーズンの再現を期待されて2014年に監督として再登板した伊原春樹監督(バファローズの監督、ジャイアンツのコーチ経て当時はフリーだった)も、再就任1年目の僅か53試合目で更迭されている。なお西武ライオンズで純粋な外部招聘監督と言えば、それまで一度もライオンズのユニフォームを着たことがなかった広岡達朗監督が今のところ最初で最後ではないだろうか。

とにかく一部メディア、一定数のライオンズファンが渡辺監督の退陣を求めていたとしても、筆者個人としては来季は渡辺GM兼任監督として再船出すべきだと考えている。そう、かつての根本陸夫監督のように。つまり根本監督同様に、渡辺監督が泥をかぶりながら今のライオンズの基礎を作り直し、その上で戦略的野球で勝てる監督を就任させるべきなのだ。

筆者が独断と偏見で考える2025年ライオンズのコーチングスタッフ

さて、今回のコラムでは来季渡辺久信監督代行が正式に監督に就任するという前提で、筆者の個人的見解のみで来季のコーチングスタッフを考えていきたいと思う。

松井稼頭央監督就任時の組閣は、恐らくは西武球団は、若き青年監督である松井監督が気を遣うことなくリーダーシップを発揮できるよう、コーチ陣も松井監督よりも年齢が下の人材が多く登用されたのだと思う。だがこれに関しては上手くいかなかった。

そのため来季も渡辺久信監督が指揮を執る場合は、ナベQ野球にフィットした再組閣が必要になってくる。そして今季渡辺監督代行が常々選手たちに求めているのが勝利への執念や闘志といったところの、ファイティングポーズを取り続けるという点だ。つまりすっかり染み付いてしまった負け癖を払拭しようと努めているということだ。

投手コーチ

まず投手コーチだが、現在のチーム防御率は3.17でリーグ4位となっている。2023年のリーグ2位だった2.93と比較すると0.24ポイント悪化しているわけだが、0.24ポイントというのは、4試合あたりの合計失点(自責点)が昨年よりも1点増えたという程度の数字であるため、悪化は悪化であるわけだが、昨季までのエースであった髙橋光成投手が機能していない点を考慮すれば、これは気にやむほどの悪化とは言えない。そのため投手コーチに関しては豊田清コーチと青木勇人コーチを続投させていいのではないだろうか。

ただしブルペン陣の防御率は3.57で、これは最下位イーグルスの3.60と大差はないため(リーグトップは2.41のバファローズ)、ブルペン担当のコーチの入れ替えはあっても良いのかもしれない。それこそ西口文也二軍監督を一軍投手コーチ、豊田コーチをブルペン担当にするというコンビに戻しても良いのかもしれない。

もしくは西口二軍監督は据え置きで、石井貴コーチにイーグルスから戻って来てもらうというのも一つの選択肢だ。石井コーチの現役時代はまさにファイターだったため、今の勝負どころで弱さを見せる投手陣を戦う集団に変えるためには打って付けの人物だと言える。

ちなみに涌井秀章投手、岸孝之投手、帆足和幸投手ら、三本柱が非常に上手く機能していた頃のライオンズの投手コーチが石井貴コーチだった。なお石井貴コーチという人物は一見強面だが、しかし社会人野球を経験していることもあり常識があって、一社会人として本当に尊敬できる人物でもあり、さらには年下からでも何かを吸収しようとする柔軟性も持っている。そのため筆者個人としてベストだと思うのは、石井貴コーチがベンチ担当、豊田清コーチがブルペン担当になるという人選だ。

守備走塁コーチ

今季は阿部真宏コーチが内野守備走塁と三塁ベースコーチ、赤田将吾コーチが外野守備走塁と一塁ベースコーチを担当している。だが今季阿部三塁ベースコーチは幾度も判断ミスをしている。そのため少なくとも阿部コーチは外すべきだろう。と言っても即解任ということではなく、阿部コーチは再度二軍の内野守備走塁コーチに回し、二軍でもう一度三塁ベースコーチとしての修行を積ませるのが良いだろう。そして数年後にまた一軍に戻せるようにしておくべきだ。なぜなら阿部コーチの野球に対する姿勢は非常に真摯であるためだ。

そして赤田コーチに関しては、やや選手に対し甘過ぎると見える場面も多いわけだが、しかし心のオアシスとしてこのようなコーチも時には必要だ。つまり他の監督コーチに叱られた選手をフォローできる人柄を持つコーチも必要ということであり、その役目には心優しい赤田コーチがまさに適任だ。

なお筆者は三塁ベースコーチは外野出身のコーチが良いと考えている。なぜなら三塁ベースコーチの活躍が求められる場面というのは、そのほとんどが外野からバックホームされてくる場面だからだ。そのため外野専門のコーチが三塁ベースコーチを務めた方が、より早く、より正確な判断を下せる可能性が高いと考えている。そのような理由から、来季は赤田コーチを三塁ベースコーチに回してみてはどうだろうか。

では一塁ベースコーチと内野守備走塁コーチはどうすべきかと言うと、現在ジャイアンツのU15の監督を務めている人物が最適ではないだろうか。つまり4年連続盗塁王を獲得し、通算320盗塁している片岡易之氏(現:保幸)だ。一塁ベースコーチの最大の職務は盗塁の成功率を高めさせることだ。その役目に対し片岡氏ほど最適な人物は見当たらない。

ちなみに昨季のライオンズの盗塁数はリーグ2位だったとは言え80個(1位のイーグルスは102個)、今季は66個でリーグ4位となっている。前回日本一になった2008年はリーグトップの107盗塁、リーグ優勝した2018年はやはりリーグトップの132盗塁、2019年もトップの134盗塁だった。

だがこの数字が2020年にはリーグ3位の85個、2021年も3位で84個、2022年はリーグ最下位の60個と、リーグ連覇した2018〜2019年の数字の半分以下に減ってしまった。この数字を立て直すのに、果たして片岡氏以上の人選はありうるだろうか。

片岡氏は2008年の日本シリーズで、死球を受けて無意識にガッツポーズをして見せたほどのファイターだ。そしてまさにナベQライオンズの申し子とも呼べる存在であるため、来季も渡辺久信監督が指揮を執るのであれば、片岡氏は内野守備走塁・一塁ベースコーチとしてライオンズに戻ってもらうべきだ。もし片岡一塁ベースコーチが誕生すれば、長谷川信哉選手の盗塁数ももっと飛躍的に伸びていくことも考えられる。

バッテリーコーチ

残念ながら現在の若き古賀悠斗捕手柘植世那捕手はまだまだ一軍で安定した捕手の仕事を見せられていない。捕手としての能力は柘植捕手の方が上に見えるのだが、現在は肩の強さや打撃が古賀捕手の方が上だと見られているからだろうか、やや怪我に泣かされているイメージが強い柘植捕手がスタメンマスクで起用される機会は少ない。

古賀捕手はもちろん年々成長しているのだとは思うが、しかし筆者だけではなく、多くのライオンズファンが考えているように古賀捕手のキャッチャーとしてのスキルはまだ一軍レベルとは言えない。野田浩輔バッテリーコーチは現役時代は素晴らしいキャッチャーだったわけだが、捕手の育成に関しては思うように進んでいないというのが現状だ。

では誰をバッテリーコーチに据えるべきかと言えば、やはり故野村克也監督が「名捕手」と褒め称えた現ロキテクノ富山の「きよし」こと細川亨コーチだろう。細川捕手の現役時代は、まさにチームを勝利に導けるキャッチャーだった。そして配球にしてもキャッチング技術にしても盗塁阻止にしてもどれを取っても一級品で、ライオンズから再び名捕手を誕生させるためには細川コーチの力なくして難しいとも言える。

そして将来的にもし細川コーチが監督就任することになれば、それこそ森祇晶監督、野村克也監督のような緻密な野球をチームに浸透させることもできるだろう。

打撃コーチ

続いては打撃コーチについてだが、さすがに嶋重宣コーチと高山久コーチの留任はないだろう。平石洋介ヘッド兼任打撃戦略コーチを含めて考えても、今季のライオンズのオフェンスはかなり脆弱だ。選手たちが状況に合ったバッティングができないだけではなく、送りバントの成功率も非常に低い。そのため打撃コーチに関しては完全に刷新すべきだろう。

ではどのような人選が考えられるかと言えば、やはり渡辺監督なのであればデーブ大久保コーチの再招聘を期待したいところではあるが、親会社がそれを認めるかと言われれば難しい気もする。だが渡辺監督下での打撃コーチであれば、渡辺監督に対する忠誠心の高さ、打撃コーチとしての指導力の高さを見ても、やはりデーブ大久保コーチの復帰は求めたいところだ。

確かにデーブ大久保コーチのやり方に反発した選手もかつてはいたわけだが、しかし少数のそのような選手のことを心配するよりも、2008年にチームに198本塁打を打たせた実績の方を優先して考えるべきだろう。また、デーブ大久保コーチに反発していた選手に関しては、デーブ大久保コーチを黙らせるくらいの活躍をしていれば良いだけの話であり、それができずに反発していただけだったと考えると、名前を挙げるのは今回は避けるが、やや幼稚だったのかなとも思えてくる。

デーブ大久保コーチは確かにちょいちょいトラブルもあったコーチではあるが、しかし同じ過ちを繰り返すとは考えられない。ちなみにメジャーリーグでは、失敗を経験している監督・コーチが他球団から高評価を受けるケースが非常に多い。なぜなら一度失敗をした人物は、プロとして同じ失敗は繰り返さないと評価されるためだ。日本もそろそろこのような評価方法に変えていくべきではないだろうか。

だがそれでもデーブ大久保コーチの復帰が難しい場合は、やはり指導実績が抜群の田邊徳雄元監督の打撃コーチ就任が望ましいように思える。田邊氏は現在はフロントでプロ担当のスカウトを務めているわけだが、打撃部門を立て直すためにはかつて好々爺とも呼ばれた田邊コーチの指導力が必要だ。年齢的にも渡辺監督よりも一学年下であるため、渡辺監督を支えるには打って付けの人物だ。

そして打撃コーチ補佐として、肘の疲労骨折により投手から野手に転向した際、12球団のどの選手よりも多く、手の皮が文字通りボロボロになるまでバットを振り続けた木村文紀氏が良いのではないだろうか。練習の大切さを誰よりも知っているし、後輩から慕われる人望もある。

現在は編成部で育成部門のスカウトと人材開発担当を務めているわけだが、打撃コーチ補佐としてベテラン田邊コーチに就いてコーチ修行をすれば、将来的には素晴らしい指導者になっていけるはずだ。そのため筆者個人としては、早く木村氏にまたユニフォームを着てもらいたいわけだが、ただコーチ経験がないだけに、まずはベテランコーチに付いて指導キャリアをスタートさせることが肝要だ。

そして打撃部門に関してはこれだけではまだまだ不足だ。来季は栗山巧選手中村剛也選手の兼任コーチ就任も真剣に考える必要があるし、ドラゴンズでは戦力になれていない中島裕之選手(現:宏之)を、昨オフに続いて再度選手兼任コーチとしてオファーを出し、引退への花道を用意しながらもコーチとしての育成も始めるべきだ。

中島選手は今季は再び戦力外となる可能性が高くなっており、そうなればさすがに今オフは中島選手も選手兼任コーチとしてのオファーを断ることはしないだろう。この中島選手は伊東勤監督、渡辺久信監督の下で二度日本一を経験しているため、その経験を若手選手たちに継承していくためにも今のライオンズには必要な人材だ。

ヘッドコーチ

最後にヘッドコーチの話となるが、平石洋介ヘッドコーチは松井監督のために招聘された人物であり、ヘッドコーチとしての留任はまずないだろう。ただチームとしては、二軍打撃コーチや状況によっては二軍監督としては残したいわけだが、平石コーチはホークス時代から一軍での指導にこだわっているため、二軍コーチとしてのオファーを受けることは考えにくい。そうなると担当が変更になったとしても、一軍担当以外のオファーでライオンズに残る可能性はほとんど考えられる。

では誰がヘッドコーチとして適任かと言えば、これはもう伊東勤氏をおいて他にはいないだろう。伊東氏に関しては来季の監督候補でもあるわけだが、今回は渡辺久信監督が続投する前提で考えているため、渡辺監督に足りない部分を補えるという意味でも、ライオンズとマリーンズで監督経験、ドラゴンズでヘッドコーチ経験のある伊東勤氏のヘッドコーチとしてのライオンズ復帰を期待したい。

ちなみに伊東氏と西武球団の間にはかつて、これまで報道されていない部分での軋轢があったわけだが、その当時の人物はもうほとんど西武球団には残っていない。残っているのはそのような軋轢について書かれたプロファイリングくらいのものだろう。そのため現場復帰に意欲的な伊東氏は、西武球団側さえOKであれば快くオファーを受けてくれると思われる。

ヘッドコーチについてとにかく言えることは、嫌われ役を担えるかどうかだ。例えば黄金時代の名ヘッドコーチと言えば黒江透修ヘッドコーチ、東尾監督時代は須藤豊ヘッドコーチ、そして2008年に日本一になった際には打撃コーチだったデーブ大久保コーチが嫌われ役を担っていた。

だが残念ながら平石洋介ヘッドコーチは嫌われ役になることができなかった。選手からもファンからも「すごく良い人」として受け入れられており、松井監督と共に非常に好かれている人物だ。だがヘッドコーチはそれではダメなのだ。選手から煙たがれるくらいの言動が取れる人物である必要がある。

そのような役目を担えるのもやはりデーブ大久保コーチであったり、伊東勤氏であると思うのだ。さらに言えば石毛宏典氏にもそれができる強さがあるし、解説を聞いていても仰っていることがズバズバと当たっていく野球を見る能力もまだ衰えていないため、渡辺監督を立てられるのであれば、石毛ヘッドコーチというのもありだと思う。

あとはバッテリーコーチとして名前を挙げた細川亨氏もヘッドコーチ職に合っているのではないだろうか。大事なので繰り返すが、とにかくヘッドコーチは選手に好かれるような人物ではいけない。監督を立てながらも、監督に対して監督とは逆の意見も言える発言力があり、選手からは煙たがれるくらいの言動が取れる人物である必要がある。

そしてその他で名前を挙げるとすれば、現在オイシックスで指揮を執る橋上秀樹監督をヘッドコーチとしてライオンズに復帰させるのも良手だと思われる。ただイースタンリーグの監督とは言え、他球団の監督をコーチとして招聘するのは現実問題としてやや難しいだろう。

こうして考えていくとやはり、黄金時代にはエース渡辺久信投手を正妻として支え続けた伊東勤氏がヘッドコーチとしては一番相応しいのかなと筆者は考えている。

もはやライオンズはコーチ陣の若返りに主眼を置いていられる状況ではない。来季からでも今の選手たちを一軍でも通用するレベルに叩き上げていかなければならず、そのためには実績がある指導者を呼び戻すことは非常に重要だ。少なくともコーチ陣の若返りによるチーム強化は完全に失敗してしまったのだから、来季は絶対に同じ轍を踏むことは許されない。

だが同時に若手コーチを育成しなければならないことも事実であるため、やはり筆者が常々ここに書いているように、ベテランコーチと若手コーチのコンビで育成に取り組ませるというのが理想的だ。そしてこれもいつも書いていることではあるが、ライオンズの再建は一年で十分だ。来季は立て直しのシーズンではなく、優勝を目指すシーズンにしていかなければならなし、それは実際に可能なことだ。

しかしそのためには勝てるチームに必要な選手を作れる指導力抜群のコーチングスタッフが不可欠だ。それこそ不甲斐ない選手に対しては支えるだけではなく、どんどんカミナリを落とせるようなコーチたちが必要だ。そのようなことを踏まえながら今回のコラムでは上述のような面々の名を書かせてもらったわけだが、果たして読者の皆さんは、来季はどのようなコーチングスタッフを期待されているだろうか。

THE埼玉西武ライオンズガゼット筆者/カズ
筆者 2010年1月よりパーソナルコーチとしてプロ野球選手のサポートを行うプロフェッショナルコーチ。 選手の怪我のリスクを正確に分析し、怪我をしないフォームに変える動作改善指導が特に好評。 このブログではプロコーチ目線でライオンズについて冷静に、そして愛を込めて書いていきます!
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