高木渉 | 年度別成績・年俸推移・故障歴

2022年11月25日公開

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チャンスには強いが怪我には弱かった高木渉選手

高木渉

ファームでは2021年に12本塁打を打ち長打力をアピールし、2022年には15本塁打まで数字を伸ばしてイースタン・リーグのホームラン王を輝いた。そして2022年はシーズン中より、千葉ロッテマリーンズのマーティン選手を参考に打撃フォームを変え、それが合っていたようでスウィングが良くなったという本人のコメントもあった。

高木渉選手は間違いなく将来の主砲候補だ。2023年オフには山川穂高選手がFA移籍する可能性が0%ではないため、ライオンズとしては次の四番打者の育成は急務となっている。そして2022年はイースタン・リーグでホームラン王に輝いた高木渉選手は、その急先鋒とも呼べる存在だ。

たが高木選手はこれまで怪我が非常に多かった。もし怪我がなければもう少し1軍で経験を積めたはずなのだが、これまでは本当に怪我に泣かされるシーズンが続いてしまった。しかし2022年は大きな怪我はなく年間を通してファームで試合に出続けることができた。2022年のイースタン・リーグでの出場試合数69という数字は、97試合だった渡部健人選手に次ぐ数字で、これも首脳陣からの期待の高さの表れだと言える。そして、こうして試合に出続けることができたというのは、高木選手にとっても大きな自信となったはずだ。

筆者が高木選手に対し好感を持てるのは、メンタル強化が不十分であることを自覚している点だ。1軍の試合に出ても、雰囲気に飲まれることが多かったと自ら話している通り、1軍ではまだファーム同様のプレーを見せることができていない。だが今後1軍での出場試合数が増えていけば、1軍の試合の雰囲気にも慣れていき、1軍でもホームランを量産していけるだろう。

また、高木選手の数字で最も注目したいのは得点圏打率だ。これはファームの数字ではあるのだが、打率274に対し得点圏打率は.347だった。このチャンスでの強さも、近い将来ライオンズの主砲として活躍するであろう根拠と言って良いのではないだろうか。ホームラン王というタイトルも非常に魅力的なのだが、しかしチームを勝利に導くためには四番打者としての得点圏打率の高さがより重要だ。

得点圏打率が非常に低い山川選手に対し、高木選手は今季はファームではあるのだが、チャンスに強いところをアピールすることができた。あとは1軍の雰囲気にさえ慣れていけば、2023年はファームの中では最も1軍のレギュラーに近い存在になると言えるだろう。そしてそうなっていくためにも、高木選手にはこれからも怪我なく頑張ってもらいたい。

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THE埼玉西武ライオンズガゼット筆者/カズ
筆者 2010年1月よりパーソナルコーチとしてプロ野球選手のサポートを行うプロフェッショナルコーチ。 選手の怪我のリスクを正確に分析し、怪我をしないフォームに変える動作改善指導が特に好評。 このブログではプロコーチ目線でライオンズについて冷静に、そして愛を込めて書いていきます!
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