2024年2月 8日公開
春季キャンプ3日目となった2月8日、アブレイユ投手がブルペンで非常に素晴らしいピッチングを披露してくれた。もちろんまだまだ調整段階で肩も仕上がっておらず、実際にパフォーマンスが上がってくるのはこれからとなるわけだが、それでもバラツキの少ない安定したピッチングを見せてくれた。
アブレイユ投手は外国人投手特有の躍動感溢れるピッチングフォームというよりは、コンパクトな動きから体幹を使って軸を旋回させ、右腕を鋭く振っていくというフォームからボールを投げてくる。つまり投球フォームに無駄な動きが非常に少ないため、ボールがばらつきにくいということだ。
これからNPBの公式球に慣れてくればもっとスピードも出てくるだろうし(最速は163km/h)、制球の精度もさらに高まっていくはずだ。だがここまで見る限り、アブレイユ投手は自滅するタイプの投手ではないように見える。だからこそ名門ヤンキースでプレーすることができたのだろう。
入団会見ではヤンチャなジェフリー・ヤン投手の隣で、アブレイユ投手はやや大人しめに話をする姿が印象的だった。しかしアギラー選手が取材対応をしていると見るや、パイロンをビデオカメラに、そしてテレビのリモコンをマイク代わりにして取材陣に加わり、アギラー選手に質問を浴びせる陽気な姿も見せている。
その場にはヤン投手も加わっていたわけだが、今季新加入したカリブの助っ人四人衆は本当に仲が良いのだなという印象を与えてくれる。ただのチームメイトというよりは、まるで兄弟のような仲の良さだ。こうして互いを支え合える存在になっていくことで、母国から遠く離れた日本の地でも不安なくプレーし切磋琢磨し合い、4人全員が期待以上の成績を残してくれるのではないだろうか。