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2024年6月 8日公開

開幕6連敗の髙橋光成投手を放出してでも四番を打てる強打者の獲得が急がれるライオンズ

阪神タイガーズ vs 埼玉西武ライオンズ/2回戦 甲子園
1 2 3 4 5 6 7 8 9 R H E
Lions 0 0 0 0 0 0 0 0 1 1 4 0
Tigers 0 0 3 0 1 0 0 0 × 4 11 0

継投●髙橋光成豆田泰志ジェフリー・ヤン平井克典
敗戦投手髙橋光成 0勝6敗0S 4.47

プロ野球単独ワーストの交流戦10連敗という不名誉を打ち立てた髙橋光成投手

埼玉西武ライオンズ

髙橋光成投手曰く、今日は調子的には良かったようだ。調子が良いにも関わらず5回4失点KOなのだから、これは実力がないと評価せざるを得ない。早期にメジャー移籍をすると騒いだ直後のシーズンでこの成績は、選手として本当に格好悪い。

これで髙橋投手は開幕から6連敗となり、これはライオンズでは1997年の横田久則投手、2016年のフェリペ・ポーリーノ投手以来の不名誉な記録となる。もし来週も投げて開幕7連敗ということになれば、球団単独ワースト記録ということになってしまう。ちなみに横田投手とポーリーノ投手はその年はそれぞれ0勝6敗という成績でシーズンを終えている。

なお今日の敗戦で髙橋投手は交流戦自身10連敗(交流戦単独ワースト記録)となり、メジャーどころか、パ・リーグ相手にもセ・リーグ相手にも勝てていないのが実情だ。このようなレベルでは例えメジャー移籍が実現したとしても日本人投手全体の価値が下がってしまうため、安易にポスティングだの海外FAだのと言わない方が無難だろう。そもそも髙橋投手を入札する球団など、今季のピッチングを見た後ではまず現れないだろう。

アメリカのマイナーリーグには髙橋投手よりもボールが速くて制球力もある投手はいくらでもいる。ちなみに制球力が良いというのは四球を出さないという意味ではなく、ある程度投げたいところにしっかりと投げられる能力のことだ。だが今日の髙橋投手のボールを見る限り、変化球が真ん中のラインに入っていくことが非常に多かった。阪神タイガース(日本人チーム)が相手だから7安打、被本塁打0、4失点で済んだわけだが、これがメジャーなら少なくとも3本塁打はされていたのではないだろうか。

これが例えばライオンズのために尽くすという心意気を見せている投手だった場合、たまたま今季調子が悪かったくらいでは筆者はそれほど厳しいことは書かないだろう。しかし髙橋投手はこれまでタイトルさえ獲得したことがなく、ライオンズではエースだったかもしれないが、パ・リーグ全体で見ればさほど印象に残る成績はあげていない。

それなのに何年も前からできる限り早くメジャー移籍させて欲しいと直訴し続けており、毎年ライオンズのユニフォームを脱ぐ前提で契約更改に挑んでいる。そのような姿を見せられると、ライオンズと共に人生を歩んできた我々ファンからすると白けムードさえ漂ってしまうのだ。だからこそ筆者は髙橋投手と平良海馬投手に対しては他の選手以上に厳しい目でこの場で書かせてもらっている。

昨日、渡辺久信監督代行は髙橋投手には今日は一人で投げ抜くくらいのピッチングを見せてもらいたいと語っていた。だが結果的には5回、4失点、80球でのノックアウトとなり、それによりリリーバーを3人も使わざるを得なくなってしまった。

さすがにこれだけ不甲斐ないピッチングを続けている投手を、来週も同じようにローテーションで起用していくべきではない。いくら昨季まではエースと呼ばれていたとは言え、このような成績の投手を起用し続けていては投手陣全体の士気を下げることになってしまう。

ファームを見渡す限り救世主となりうるのは金子功児選手一択

来週の金曜日からの3連戦までには、さすがに武内夏暉投手も戻ってこられると思う。現在は体調不良による感染症特例で抹消されており、体調が回復すれば10日を待たずして再登録が可能となる。ちなみに岸潤一郎選手も同じように感染症特例で今日抹消されてしまった。

筆者は、悪い言い方をすると交流戦に関しては渡辺監督代行のオープン戦だと捉えている。さすがに11年振りにユニフォームを着て、いきなり2013年までと同様の勝負勘を発揮することは難しい。やはり渡辺監督代行にもそれなりの準備期間が必要であり、それが交流戦期間であると筆者は考えている。

もちろんチーム状況からすればそんな悠長なことを言っている場合ではないのだが、しかしこの交流戦期間を使って、渡辺監督代行は選手の現状をしっかりと現場目線で見極めていく考えなのではないだろうか。渡辺監督代行は今も選手に対し日々要望を出しているわけだが、交流戦期間でそれに対応できなかった選手は、6月21日から再開されるパ・リーグとの試合からは、容赦なく下に落とされるのではないだろうか。

ちなみにフランチー・コルデロ選手に関しては、筆者はそれほどの期間は置かずにまた一軍に戻してくると読んでいる。セ・リーグの本拠地での交流戦では野手の枠が8つしかなく、その8つの枠だけではなかなかコルデロ選手に多くのチャンスを与えることができない。

だが来週以降はまたDHが使えるようになるため、二軍でヒットを打てているようであればまたすぐに一軍に戻されることになるだろう。交流戦では最終的には代打で1打席勝負という起用法となってしまったが、しかしコルデロ選手は4〜5打席立った中で結果を出してくるタイプの選手なのだ。

さて、渡辺監督代行は救世主の出現を期待しているようだが、今救世主となりうる存在はファームには一人しかいない。それは昨季育成ドラフトでライオンズ入りした金子功児選手だ。右投げ左打ちの遊撃手である金子選手は、ファームでは10試合に出場して.314という好成績をマークしている。

育成選手がたった10試合で一軍に上がってくるだろうか、とも思えるが、しかし村田怜音選手は育成選手ではないものの、わずか12試合の出場で一軍に上がって来た。そう考えるともし金子選手がこのまま好調を維持できれば、交流戦が終わった時点で支配下契約に切り替わる可能性もあるのではないだろうか。

そしてその金子選手は昨日・今日のファームの試合では合計6打数5安打と打ちまくっている。しかもファームでは40打席で11三振だった村田選手に対し、金子功児選手は36打席で僅かに3三振しか喫していない。コンタクト能力はかなり高い打者であり、スウィングスピードはまだそれほど速いとは言えないのだが、しかしヒートベアーズ時代はしっかりと振り抜いて長打を打つ場面もよくあった。

本職は遊撃手であるわけだが、二塁手として育成しても良いと思う。ヒートベアーズ時代はかなりたくさんのエラーをしていたが、しかし土のグラウンドばかりでの試合だったため、人工芝メインのNPBであれば二遊間としてはそこそこのプレーができるはずだ。ちなみにファームでは二塁手、遊撃手として5試合ずつに出場し、今のところエラーはしていない。

外崎修汰選手が怪我で抹消されている間に、金子功児選手が支配下契約となって一気にセカンドのポジションを奪うような活躍を見せてくれれば、まさに渡辺監督代行が求める救世主にもなりうるのではないだろうか。

状況からして髙橋光成投手、平良海馬投手もトレード要員となりうる

もし渡辺監督代行が何かを仕掛けてくるとしたら、それはやはりリーグ戦再開のタイミングだと思う。さすがにオールスター休みでは遅すぎるため、交流戦が終了するタイミングでまず何かを仕掛けてくるのではないだろうか。そしてトレードや補強という面では7月31日まで可能となってくるため、7月に入っても渡辺監督代行の要望に応えられない選手は、血の入れ替えという意味でもトレードに出されることになるだろう。

西武球団はそれほどトレードに積極的な球団ではないが、しかし現状ではそんなことを言っている場合ではなく、打線の起爆剤になってくれるような選手を獲得していかなければならない。それこそ昨オフは選手兼任コーチとして獲得を打診して断られた中島宏之選手をライオンズに復帰させるくらいのことも必要だろう。

中島選手はまさにファイターであり、渡辺監督代行が求めるファイティングポーズを誰よりも見せていくことのできる選手だ。そして今季は例年以上に観客動員数が伸び悩んでいるライオンズにおいて、中島選手は客を呼べる選手だ。もし中島選手がライオンズに復帰すれば、再びベルーナドームに足を運び始めるファンも増えるだろう。

そしてもう一人、ドラゴンズには涌井秀章投手の存在もあるわけだが、涌井投手は昨季からのドラゴンズでの通算成績が7勝17敗となっている。今季も2勝4敗と負けが先行しているわけだが、しかし防御率は2.86と安定している。涌井投手に関してもベテランとして若手選手を積極的に食事に連れていき、その若手選手たちのプラスになる野球談義をしながら投手陣を上手くまとめ上げてくれる能力がある。このような選手は今のライオンズには完全に欠けてしまっているピースだ。

涌井投手はすでにFA権を再取得しており、状況によっては今オフFAでライオンズに復帰する可能性も0%ではない。だがその前にトレードで獲得することができれば、西武球団としてはFA参戦する必要がなくなる。

さて、トレードと言えば西武球団はかつて、近い将来FA移籍濃厚と目されていたスタープレイヤー、秋山幸二選手を大型トレードで放出したという歴史を持つ。これは当時西武球団からダイエー球団に籍を移していた故根本陸夫監督が画策したものだった。そして現在ライオンズを率いる渡辺久信GM兼監督代行はその根本陸夫監督の背中を追いかけており、根本監督同様にGM兼任監督となったのも、何か運命的なものを感じさせられる。

このように考えていくと、メジャー移籍したいとゴネているとも見られかねない髙橋光成投手を放出してでも、ライオンズ打線を活性化させてくれるスラッガーを獲得しにいくこともあるのではないだろうか。もちろん髙橋投手がそれなりに安定したピッチングを見せていれば話は別だが、しかし近い将来ライオンズのユニフォームを脱ぐと宣言しており、しかも成績が開幕6連敗となっている現状を考えれば、放出されたとしても文句は言えない。

もし髙橋投手をトレード要員に挙げれば、かなりの有力選手を獲得できるはずだ。今のライオンズはそれくらいのことをしなければ変わらないと思う。そして人情派でありながらも、場合によってはドライに徹する渡辺監督の人柄を考えると、そのようなトレードが実現したとしても不思議はない。そういう意味では平良海馬投手だって今季の状態ではトレード要員にもなりうる。

今ライオンズに必要なのはそれくらいの大改革だ。四番タイプではない元山飛優選手を四番起用して「機能しませんでしたね」と言っている場合ではないのだ。今ライオンズに必要なのは四番を打てる打者であり、そのようなスラッガーを獲得するためには髙橋・平良両投手の放出さえも厭わないくらいの覚悟を見せなければ、ライオンズが今季中に浮上していくことは難しいだろう。

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THE埼玉西武ライオンズガゼット筆者/カズ
筆者 2010年1月よりパーソナルコーチとしてプロ野球選手のサポートを行うプロフェッショナルコーチ。 選手の怪我のリスクを正確に分析し、怪我をしないフォームに変える動作改善指導が特に好評。 このブログではプロコーチ目線でライオンズについて冷静に、そして愛を込めて書いていきます!
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