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2023年12月16日公開

リスト漏れの確率1%でも人的補償として是が非でも獲得したい和田毅投手

0%とは言い切れない和田毅投手のプロテクトリスト漏れ

和田毅

山川穂高選手のソフトバンク移籍はもう確実であるようだ。だが渡辺久信GMも呆れたといったコメントをしているように、今なお山川選手側から西武球団側への連絡は入っていない。もう山川選手は社会人として当たり前のことをできないと分かったのだから、ソフトバンク球団がこのお荷物を引き取ってくれたことは、ライオンズにとってはもはやこれは吉報でしかない。

さて、山川選手がソフトバンクに移籍するということは人的補償が発生するということだ。ライオンズファンとしてはあとは、この人的補償にさえ注目しておけば良いのではないだろうか。

そしてその人的補償だが、可能性は非常に低いとは思うのだが、和田毅投手がプロテクトから外れたら迷わず獲得すべきだろう。ただ、和田投手は松坂世代とは言え今季は21試合に登板して8勝6敗という好成績を残しているため、可能性は本当に低いと思う。

だが万が一でも人的補償で和田毅投手を獲得できたとしたら、これはライオンズにとってはまさにFA補強同然の好結果となる。そして和田投手がライオンズ投手陣にもたらすプラス材料は計り知れない。

ライオンズはかつて人的補償として内海哲也投手を獲得し、それがチームに非常に大きなプラスをもたらした。これと同等、もしかしたらそれ以上の好結果をもたらせるのが和田毅投手の獲得だ。

和田毅投手に憧れ21番を背負うドラ1武内夏暉投手

繰り返すが、もちろん和田投手がプロテクトから漏れる可能性は非常に低い。ただ来季は43歳となることを考えれば、プロテクトから漏れる可能性は0とは言えないだろう。

和田投手と言えば、ホークスにとってはまさに功労者だ。そのためソフトバンク球団が和田投手を手放すとはまったく考えられない。だがそう思われていた内海哲也投手もプロテクトから漏れたわけであり、ライオンズファンとしては和田投手がプロテクトから漏れることをとにかくただ願いたい。
※ 和田毅投手は昨季複数年契約を終えており、今季2023年は単年契約で挑んでいた。

今年、ライオンズはドラフト1位で武内夏暉投手を獲得した。そしてこの武内投手の背番号は21番で、これは和田毅投手を意識したものだと伝えられている。

また、ライオンズには隅田知一郎投手という伸び盛りの先発左腕の存在もある。武内投手にしても隅田投手にしても、万が一でも和田投手がライオンズ入りすることになれば、これはふたりにとっては非常に大きなプラスとなるはずだ。

これまでの筆者のコラムを読んでくださっている方であれば、筆者が常々隅田投手は和田毅投手をよく観察して学ぶべきだということを書いていたのを覚えているかもしれない。以前からそう考えていたほど、筆者は他球団の和田投手を観察することは隅田投手にとって大きな財産になると思っている。

和田毅投手がもたらすであろう土橋恵秀コーチとの縁

そしてもう一点、ライオンズはバイオメカニクスチームを持っている。しかも今オフはそのチームに、バイオメカニクスの専門家であるアナリスト、加藤拓光氏を招聘している。加藤氏はまだ23歳と若いわけだが、札幌六大学野球一部の北海学園大学で2シーズンアナリストを務めてきた。

加藤氏も元々は野球選手を夢見ていたわけだが、しかし子供の頃に起立性調節障害を患い、頭痛とめまいに悩まされるようになり、選手としての夢は絶たれてしまった。だがその後独学でバイオメカニクスを学び、北海道教育大学岩見沢校の研究生としてさらに専門的にバイオメカニクスを学びながら、北海学園大でアナリストを務めていた。

ライオンズとしてはこのバイオメカニクスチームをさらに強化していきたいわけだが、その一助になれるのも和田毅投手だ。和田投手には早大時代からコンビを組んでいる土橋恵秀コーチというパーソナルコーチがいる。土橋コーチは筆者と同じ年齢で同じ職業なわけだが、非常に理論的で確かな知識を持ったコーディネイター(動作分析をして修正方法を理論的にアドバイスするコーチ)だ。

和田投手が万が一でもライオンズ入りすることになれば、ライオンズは土橋コーチの助力も得られる可能性が出てくる。残念ながら筆者は土橋コーチにはお会いしたことはないのだが、その噂はかねがね耳にしており、なおかつ土橋コーチが執筆された専門書も複数拝読させてもらったことがある。

同業者である筆者から見ても、土橋コーチは「この人は確かな理論を持ったコーチだ」と思える存在であり、このコーチとの縁を持つという意味でも、和田毅投手は是が非でも人的補償で獲得したい選手だと言える。

だが和田投手がプロテクトから外れる可能性はせいぜい1%程度だろう。それでも万が一でもリストから漏れた場合は、渡辺久信GMも迷わず和田投手を指名するはずだ。

もはや願望でしかないわけだが、1%でも和田毅投手を獲得できる可能性があるのであれば、ライオンズファンとして筆者は、和田投手には大変申し訳ないのだが、和田投手がプロテクト漏れするのを祈りたい気持ちで今はいっぱいなのである。

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THE埼玉西武ライオンズガゼット筆者/カズ
筆者 2010年1月よりパーソナルコーチとしてプロ野球選手のサポートを行うプロフェッショナルコーチ。 選手の怪我のリスクを正確に分析し、怪我をしないフォームに変える動作改善指導が特に好評。 このブログではプロコーチ目線でライオンズについて冷静に、そして愛を込めて書いていきます!
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