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2024年7月 1日公開

若林楽人選手には渡辺久信GMに「俺が間違っていた」と言わせる巨人での活躍を期待!

トレードが決まり心が折れそうになった若林楽人選手

若林楽人選手

「心が折れそうでした」ー。トレードを言い渡された際の若林楽人選手の言葉が非常に印象的だった。つまり若林選手はそれだけライオンズ愛を持っていた選手だと言うことなのだ。気は少し早いが、若林選手にはFA権を取得したらいつの日か必ずライオンズに戻ってきてもらいたい。

以前も書いた通り若林少年はライオンズファンで、中島裕之選手や片岡易之選手に憧れてプロ野球選手を目指した。そして今季途中からはライオンズの二軍でも若林選手は二塁を守るようになり、まさに中島選手や片岡選手が守り続けた二遊間という場所に立つようになっていた。筆者は二遊間を守る若林選手には非常に大きな期待を寄せていただけに、このまさかのトレードには耳を疑った。

若林選手はジャイアンツに移籍後も阿部監督に対し、内野にも挑戦させて欲しいと直訴したらしい。もちろん守れるポジションが増えればそれだけ試合に出られる可能性も高まるわけだが、若林選手としては心の底では憧れの選手に近づけるという気持ちがあったのではないだろうか。

ライオンズでの若林選手は誰からも慕われる人柄だった。サウナが好きなようで、よく後輩選手を連れ立ってサウナに整えに行っていたようだ。その一人が蛭間拓哉選手で、蛭間選手も若林選手がトレードに出された際には寂しさを募らせたようなコメントを残していた。

若林選手はそのような人柄であることもあり、将来的にはライオンズの主将候補とも目されていた。実際アマチュア時代にはキャプテンを経験しており、キャプテンシーの高さは誰もが認めるところだ。これはまるでかつて、赤田将吾選手がトレードで出されてしまった時のような寂しさだ。

もちろん若林選手は怪我もあり、赤田選手ほどの数字は残せていなかったわけだが、しかし誰もが慕う選手が放出されたという意味ではよく似たケースだったと言える。渡辺久信監督GMはもしかしたら出す選手を間違えたのではないだろうか。若林選手は膝さえしっかり落ち着けば、きっと片岡易之選手のようなパンチ力のあるリードオフマンにもなれたはずだ。

渡辺GMに「俺が間違っていた」と言われる若林楽人選手の活躍を期待したい!

ジャイアンツ移籍後はすぐに岡本和真選手や吉川尚輝選手が若林選手が早くチームに馴染めるように声をかけて励ましてくれたようだ。今のジャイアンツにこのように若林選手を気にかけてくれる選手たちがいて本当に良かった。

なぜならライオンズとジャイアンツとではチームカラーがまったく異なるからだ。ライオンズには一昔前のヤンキーのような金髪の選手や髪や髭を伸ばしている選手が大勢いる。もう見るからに引き締まっていない印象を受けるチームカラーになってしまったのが今のライオンズだ。

だが移籍した先は「巨人軍は紳士たれ」と厳しく言われるジャイアンツだ。それもありジャイアンツのユニフォームを纏った若林選手の髪はやや短くなっており、髭もすっきりと剃られていた。筆者は個人的にはジャイアンツだけではなく、ライオンズも紳士たれとよく思う。それくらい今のライオンズの風紀は乱れているように見えるのだ。

コンプライアンスを強化しているわりには選手の身だしなみには無頓着なのがライオンズであり、そこから厳格なジャイアンツに移籍した若林選手は程よい緊張感を得たことで、今後大きく覚醒していく可能性がある。ジャイアンツというチームは歴史ある本当に厳格な球団で、どの球団よりも多くのファンを抱えている。そして試合でのサインに関してもライオンズよりもずっと細かく出されている。

若林選手にはそんなチームでさらに野球を学んでもらい、一流選手となって来年の交流戦ではライオンズ戦で大暴れしてもらいたい。それが若林選手ができるライオンズへの最大の恩返しであり、西武球団に後悔させることこそが、若林選手が移籍先で生きる道となるはずだ。

だが本当にいつの日か、若林選手にはFAでライオンズに戻ってきてもらいたい。そしてトレードで出した渡辺GMに、「俺が間違っていた」と言わせるようなジャイアンツでのそんな活躍を、筆者は若林選手に期待し続けたい。移籍先でも頑張れ!若林選手!!

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THE埼玉西武ライオンズガゼット筆者/カズ
筆者 2010年1月よりパーソナルコーチとしてプロ野球選手のサポートを行うプロフェッショナルコーチ。 選手の怪我のリスクを正確に分析し、怪我をしないフォームに変える動作改善指導が特に好評。 このブログではプロコーチ目線でライオンズについて冷静に、そして愛を込めて書いていきます!
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