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2024年7月 2日公開

一・二番コンビが計8打数5三振で出塁率も.000だったことが響いた今日の敗戦

福岡ソフトバンクホークス vs 埼玉西武ライオンズ/13回戦 東京ドーム
1 2 3 4 5 6 7 8 9 R H E
Lions 0 0 0 0 0 0 2 0 0 2 8 0
Hawks 0 0 2 0 0 1 0 0 0 3 5 0

継投●羽田慎之介中村祐太佐藤隼輔ジェフリー・ヤン本田圭佑
敗戦投手羽田慎之介 0勝1敗0S 2.57
本塁打西川愛也(1)
盗塁外崎修汰(3)

一・二番コンビが計8打数5三振で出塁率も.000だったことが響いた今日の敗戦

ほろ苦いプロ初先発マウンドとなった羽田慎之介投手

羽田慎之介投手

今日のホークス戦は、羽田慎之介投手のプロ初先発登板となった。ファームでのピッチング、そして一軍でのここまでのリリーフ登板時のようなピッチングが期待されていたわけだが、しかし初回から平常心で投げることはできていなかったようだ。

ピッチングには明らかな力みが生じており、ストライクゾーンに食い込ませたかった変化球の多くも左打席側にすっぽ抜けてしまった。もしこれらの変化球でストライクが取れていればまた違ったピッチングになっていたはずなのだが、ストライクを取りに行った変化球が悉く抜けてしまったのが今日の敗因だったと言える。

首脳陣としてはリリーフ登板するつもりで先発マウンドに登って欲しかったという気持ちもあったと思うのだが、羽田投手本人は先発する前日から緊張という言葉を使っていた。ここでもしメンタルトレーニングを受けていた場合は、この緊張をパフォーマンスにとってのプラスとして活用することができるのだが、羽田投手にはまだそのスキルは身に付いていない。もっと言えばライオンズの選手でそれが身に付いている中堅以下の選手はいない。

プロ初先発マウンドは3回2失点、被安打3、四死球5という自滅的なピッチングになってしまったが、渡辺久信監督代行の言う通り良い勉強になったのではないだろうか。将来的には間違いなく先発ローテーションに入ってくる投手だと思う。だが実際にローテーションに食い込むためには、確実にストライクを取れる変化球の精度を上げる必要があるだろう。

ファームではその球の速さだけで抑えられていた部分もあったが、一軍ではそうは行かない。特に今日のように先発として長いイニングを投げるという計算をしながら投げている場合、どうしても力をセーブしながら投げる必要があるため、リリーフ時のような勢いのあるピッチングを続けることは難しい。

羽田投手自身今日のマウンドでそれを実感したはずなので、そのあたりが今後の羽田投手の課題となっていき、そのあたりがクリアされてきたら、また次の先発のチャンスを与えられるのではないだろうか。さすがに今日のピッチングでまた来週も先発というのは難しいと思う。しばらくはまたリリーフやロングリリーフで経験を積み、羽田投手にはまた次の先発機会を狙いに行ってもらいたい。

ずいぶんと粘りが見られるようになってきたライオンズ打線

さて、せっかく3連勝していたライオンズではあったが、また2連敗してしまいその3連勝がすっかり霞んでしまった。次の試合は木曜日のペイペイドームでのホークス戦となるわけだが、恐らくは先発は武内夏暉投手になるのかなと思われる。ルーキーとは言え、今チームの先発陣の中では最も安定感のあるピッチャーであるため、武内投手の好投で、なんとかこのカードを1勝1敗の五分で終えてもらいたい。

しかし敗れたとは言え、打線には粘りが見られるようになってきた。まず外崎修汰選手だが、怪我をする直前から状態は上がっていたようなのだが、怪我から戻ってきてもその好調さは維持できていたようだ。今日も猛打賞を記録しており、得点にこそ結びつかなかったが、三番としての務めは立派に果たしてくれたと思う。

ただし外崎選手は好不調の波が非常に大きいため、今後はこの好調をどれだけ長く続けられるのか、そして調子が落ちた時にその不調をどれだけ短くできるのかが鍵となってくるだろう。この波が小さくなっていけば、首脳陣も安心して外崎選手に三番を任せられるようになるはずだ。

そして今日はもう一人、西川愛也選手も二塁打とツーランホームランで素晴らしいアピールをして見せた。ただ、西川選手の場合引っ張る打球が多すぎて、バッティングそのものがインサイドアウトになっているケースがほとんどないのだ。そのためピッチャーとの相性次第では今後も良いバッティングを見せる機会は増えるだろうが、打率という面では安定感を期待することは今後もしばらくは厳しいだろう。

一・二番コンビが今日は計8打席で5三振、出塁率は.000

一方気になるのが一・二番コンビの松原選手と児玉選手だ。松原選手は今日は4打数3三振、児玉選手も4打数2三振で、今日このふたりに共通していたのは追い込まれてからのストライクを見逃しているという点だ。ボール球に見えても仕方がないコースというわけではなく、映像上ではまったく際どくないストライクゾーンに見えていた。追い込まれてからそのようなボールを見逃してしまうというのは、一・二番としてはあってはならないことだ。

松原選手はまさにリードオフマンとして期待されて移籍してきた選手であるわけだが、残念ながら打率は.087とまったく機能していない。そして早打ちしにいっている場面でも、「なぜその球を振ったのか?」と思えるようなボールで早打ちしていることがある。これが甘いボールであればもちろん初球からガンガン打っていって良いわけだが、しかし松原選手は難しいボールを早いカウントで振りに行って凡打していることがある。

ライオンズ移籍後の松原選手の打席はもちろん筆者もすべて拝見しているわけだが、内容のある凡打がどちらかと言えば少ないという印象だ。パ・リーグの投手の攻め方にまだ戸惑っている部分もあるのかもしれないが、しっかりと狙いを絞って打席に入っているようには見えないのだ。もししっかりと狙いを定めて打席に入っていたならば、早いカウントで難しいボールを凡打することはもっと減るはずだ。

そして児玉選手も同様で、児玉選手も時々素晴らしいバッティングを見せてくれるわけだが、全体的には明らかなストライクを見逃している場面が目立っている。今日は外崎選手が3安打と大活躍していたため、もし一・二番のどちらかでで、せめて一度でもチャンスメイクできていれば、もっと早い段階で有原投手を攻めることができ、また違った試合展開になっていただろう。

ただ上述の通り、打線には少しずつだが粘りが見られるようになってきた。1ヵ月前であれば3回に2点先制されてしまったら、あとはずっと淡白な攻撃を続けてそのまま2-0で敗れていただろう。だが今日は7回に西川選手の自称170m弾で2点を返したし、8回にも同点には至らなかったが一打同点、逆転の場面を作ることができた。

このような戦いを続けていれば、さすがにもう大型連敗をすることはなくなるだろう。あとはせめて一人でもクリーンナップを打てる大砲が一軍に戻ってくるか、補強をすることができれば、もう少し安定して点を取れるようになるはずだ。まだ噂の段階ではあるが、ライオンズは今キューバ人選手の調査を行っていると言われている。今調査中ということは、一般的な流れからすればオールスター前後に獲得が発表されて、一軍に合流するのは8月に入ってからとなるのだろう。

だがそれではさすがに遅すぎるため、やはりヘスス・アギラー選手でもフランチー・コルデロ選手でも良いから早く一軍に戻ってきてもらいたい。そして前半戦で打てなかった分、後半戦で巻き返してもらえたらと思う。外国人選手が一人でも打線に加われば相手投手が感じる恐怖感がまるで変わってくるため、やはりせめて一人でも長距離砲をオーダーには入れていきたいところだ。

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THE埼玉西武ライオンズガゼット筆者/カズ
筆者 2010年1月よりパーソナルコーチとしてプロ野球選手のサポートを行うプロフェッショナルコーチ。 選手の怪我のリスクを正確に分析し、怪我をしないフォームに変える動作改善指導が特に好評。 このブログではプロコーチ目線でライオンズについて冷静に、そして愛を込めて書いていきます!
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