2024年2月19日公開
髙橋光成投手が一時帰京したり、ブルペンに入っていないという情報は、どうやら春季キャンプ2日目に右肩に張りが出たからだったようだ。これが何から来た張りなのか、そして実際に一時帰京したのかについては正式に球団からはアナウンスされていないため不明だが(筆者がSNS等を見逃している可能性もあり)、しかし右肩の張りを除けば、髙橋投手自身、体の状態は悪くはないとのことだ。
現在ではこの張りもなくなって来たようで、本日2月19日からようやくブルペン投球を再開している。と言っても仕上がりに関してはまだまだという段階で、現状では3月29日の開幕に照準を合わせてスロー調整をしているという状況だ。ニュースを読む限りこの張りは大事ではないようなので、一先ずは安心していいのではないだろうか。
ちなみにペースを下げさせたのは松井稼頭央監督ら首脳陣側だった。無理をさせる時期でもないということで、張りが消えるまでは首脳陣の判断でブルペン入りさせていなかったらしい。
だが調整が遅れていること自体は事実だ。オープン戦は来週の水曜日から始まり、もう現段階でしっかりと仕上がって来ている投手もいる。そんな中でいくらある程度の実績があるとは言え、このスロー調整に焦りがないと言えばそんなことはないはずだ。
髙橋投手自身、やはり開幕投手というポジションを目指しているだろうし、今季はエースとして圧倒的な数字を残すということもすでに公言している。そのため本来であればいつも以上にしっかりと仕上がっている必要があるわけだが、ブルペンではまだ立ち投げの状態で、力強いボールを投げられる段階までには入っていない。
さて、ではなぜ髙橋投手の右肩に張りが出てしまったのだろうか?今現在公表されている情報だけで判断をするならば、まず髙橋投手の体重は昨季と比べて7kg増え、今は112kgとなっているようだ。
そして人間の腕一本の割合は体全体に対して約8%であるため、髙橋投手の腕の重さは昨季よりも500〜600g増えたという単純計算になる。ここで想像していただきたいのだが、利き腕に500gのダンベルを巻き付けてキャッチボールをしたらどうなるだろうか?毎日野球の練習をしている選手でも、間違いなく肩肘に張りや痛みが出てくるはずだ。
つまりそういうことなのである。一冬という短い期間で一気に7kgも体重を増やしたことで、右腕も500〜600g重くなり、その重くなった腕で自主トレから投げ続けて来たことにより疲労が溜まり、それが張りとなって現れたということだ。
これに関してはダルビッシュ有投手にも同じことが言える時期があった。髙橋投手もやはり、短期間で体重を増やしたことにより、その弊害が出始めているのだろう。ただしこの張りは軽症だと思われるため、それほど深刻に考える必要はまだなさそうだ。
しかし次肩のコンディションが低下した場合、張りでは済まない可能性も高くなるため、髙橋投手としては十分に気をつける必要があるだろう。もしかしたらその精密検査を受けるために一時帰京していたのかもしれない。もし本当に一時帰京していたのならば。
開幕戦に投げるにしても、開幕戦からは外れるにしても、髙橋投手はライオンズが優勝するためには不可欠の投手だ。そんな投手に怪我で抜けてもらってはチームもファンも困るため、まずは無理することなくコンディションを上げることだけに集中し、開幕戦というよりは、開幕ローテを照準にして丁寧な調整を続けてもらいたい。
そしてとにかく怪我することなくまた一年間投げ続け、今季こそは投手主要タイトルを1つでも2つでも獲得できるような、圧巻のパフォーマンスを今季の髙橋投手には期待したい。