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2023年11月30日公開

ライオンズが日本一になったら胴上げされる権利がある源田壮亮主将

決して守るだけではなく、勝負強さも兼ね揃える源田壮亮主将

決して守るだけではなく、勝負強さも兼ね揃える源田壮亮主将

源田壮亮主将が6年連続でゴールデングラブ賞を獲得した。一度獲るだけでも難しいのに、それを6年連続で獲っているのだからこれは快挙としか言いようがない。

パ・リーグには少なくとも6人の遊撃手がいるわけだが、その中で6年間ずっと「一番上手い遊撃手」で居続けている。これは並大抵の実力でできることではないし、ましてや狙いに行くことだって容易ではない。

源田主将は今季、5年契約の1年目だった。今オフの契約更改は現状維持の3億円ですでに終えており、明日からいよいよオフに突入するという時期に差し掛かっている。

一昔前で考えれば、守備職人が3億円をもらうなど夢のような話だった。例えばライオンズのショートの名手としては奈良原浩選手らがいたわけだが、当時いくら奈良原選手がシーズンフル出場したとしても、1億円にさえ届かなかっただろう。ちなみに奈良原選手の年俸が最も高かった年でも推定7,800万円だった。源田主将の1/3にさえ届かない。

もちろん源田主将は守るだけの選手ではない。打率こそ.278がキャリアハイとなっており、決してスラッガーというわけではないが、勝負強さを兼ね揃えている。実際源田主将の得点圏打率が通常の打率を下回ったシーズンは3回しかない。他のシーズンはすべて、得点圏打率が打率を上回っている。

そして盗塁王を獲得したこともある走力も持っており、出塁率がもう少し高ければ源田主将が一番打者として定着していた可能性もあっただろう。実際源田主将が一番を打ち続けても良かったと思うのだが、その時は二番打者が安定せず、打線の繋がりが大きく低下してしまった。そのため源田主将が再び二番に落ち着くようになった。

ルーキーイヤーからずっと試合に出続けている源田主将は、成績上の数字以上に強烈なインパクトをライオンズファンに与え続けている。近年低迷し続けているライオンズではあるが、もし源田主将の存在がなければ、最下位になっていたシーズンはもっと多くなっていただろう。

頭の回転が速い源田壮亮主将だから務まる制約の多い二番打者

上述の通りキャリアハイの打率は.278に留まっているのだが、やはり源田主将には一度くらい三割という打率を残させてあげたい。だが.278という数字は、決して源田主将に打力がないからこれ以上行かないというわけではない。

源田主将の主な打順は二番となるわけだが、二番打者というのは本当に制約が多い打順となり、「強打の二番」という存在を省けば、二番打者というのは頭の回転が速くて、瞬時の判断力を持つ選手でなければ務まらない。例えば源田主将やかつての栗山巧選手のように。

カウントや走者の状況によって常に制約がある二番を打ち、その二番の役目に徹しているからこそ源田主将の打率は.278で留まっているのだ。これが例えば制約が少ない九番などを打つことができれば、源田主将はきっと打率.300を超えて行くだろう。

二番と言う打順は、最も野球を学べる打順とされている。そういう意味では源田主将はすでに野球を学び尽くしているわけだから、来季は例えば蛭間拓哉選手などを二番に据えて野球を学ばせるのも、将来を踏まえると面白い起用法だとは思う。

そして源田主将には比較的楽な気持ちで打席に立てる下位打線を打たせてあげて、打席では自分のバッティングだけに集中させてあげるシーズンを設けてあげても良いのではないだろうか。

二番の場合、例えば一番打者が出塁をするとその盗塁をアシストするために、追い込まれるまで、もしくは盗塁するまで「待て」のサインが出続けることも少なくない。もちろん源田主将はその二番の役割を存分にこなしてくれているわけだが、しかしそろそろもっと楽に打たせてあげたいというファンとしての気持ちも筆者の中では強い。

優勝したら胴上げされる権利がある源田壮亮主将

さて、源田主将の守備の話に戻ると、源田主将のフィールディングはとにかくその一歩目が早い。遊撃手は名手ともなるとバッテリーサインを見て、配球を踏まえて次の打球のシミュレーションを行うようになる。おそらく源田主将もそのようにしているはずだ。

例えば右打者への次の一球が外角低めに逃げていくスライダーだった場合、思い切り引っ張ればサード強襲になったり、引っ掛けた場合はショートの浅い位置にボテボテのゴロが行きやすい。このような打球処理に対するシミュレーションを一球ごとに丁寧に行なっているからこそ正確なポジショニングを取ることができるし、一歩目をより早く運んでいけるようにもなる。

だがこれは想像以上に難しい。分かっていてもできないというプロの選手が大半だ。つまり源田主将のやり方を真似したくてもそう簡単にできるものではない。簡単に真似ができない守備を続けているからこそ、源田主将は2年目から6年連続でゴールデングラブ賞を受賞しているのだ。

ルーキーイヤーに関してはゴールデングラブ賞は獲れなかったが、しかし2017年に遊撃手部門で5年連続受賞していたホークスの今宮選手と比較しても、当時の源田選手の守備はまったく引けを取らない素晴らしいものだった。

そして源田主将も来季は31歳となり、もうベテランの域に入ってくる。だが守備に関してはまったく衰える気配はない。だからこそバッティングでは少し負担を減らしてあげて、比較的楽な打順で打率.300をマークさせてあげたい。

プロ野球選手であれば、やはり誰しも一度は.300以上の打率を残したいと考えているはずだ。当然源田主将だってそのはずだ。そして今後ライオンズを強くしていくためにも、若手選手に二番で野球を学ばせ、源田主将にはそのサポート役に回ってもらいたい。チームとしても、いつまでも源田選手に二番を任せているようではいけない。

源田主将に.300をマークしてもらうためにも、源田主将がまだ元気いっぱいの今のうちに次世代の二番打者を育てるためにも、例えば黄金時代に田辺徳雄選手が九番ショートで活躍したように、源田主将にもそろそろ楽な打順で自分のバッティングに集中させてあげても良いと思う。

源田主将が打率.300をマークできる状況にチームが近づけば、比例して優勝という文字も近づいてくるはずだ。源田選手が主将を務めているうちに、ライオンズは何としてもリーグ優勝と日本一を達成しなければならない。そしてその時、源田選手は主将として胴上げしてもらう権利があると筆者は考えている。

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THE埼玉西武ライオンズガゼット筆者/カズ
筆者 2010年1月よりパーソナルコーチとしてプロ野球選手のサポートを行うプロフェッショナルコーチ。 選手の怪我のリスクを正確に分析し、怪我をしないフォームに変える動作改善指導が特に好評。 このブログではプロコーチ目線でライオンズについて冷静に、そして愛を込めて書いていきます!
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