● 2024年04月10日 埼玉西武2 - 3千葉ロッテ/2回戦 ベルーナD

2024年4月10日公開

埼玉西武ライオンズ vs 千葉ロッテマリーンズ/2回戦
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 R H E
Marines 0 0 1 0 0 0 1 0 0 1 3 7 0
Lions 0 0 0 0 0 0 0 1 1 0 1 8 1

継投武内夏暉佐藤隼輔増田達至●アブレイユ
敗戦投手アブレイユ 0勝1敗4S 0.00
本塁打中村剛也(1)
失策外崎修汰(1)

ダイジェスト

HQSを達成するも初登板からの2連勝は叶わなかった武内夏暉投手

ベルーナドームで行われたマリーンズ2回戦、先発マウンドに登ったのはルーキー武内夏暉投手だった。もし今日勝ち投手になっていれば、ライオンズ史上歴史的1勝となっていたはずだった。なぜならこれまでライオンズでは、ルーキーが初登板初先発初勝利から2試合連続で先発勝利投手になった投手がいなかったためだ。怪物松坂大輔投手でさえも2試合目は近鉄バファローズ相手に9回2失点で敗戦投手となっている。

そのため今日の武内投手のピッチングはかなり注目されていたわけだが、残念ながら勝利投手になることはできなかった。しかし7回で88球を投げて被安打4、四球1、死球2、失点2というHQSをマークしたのだから、これは勝利投手に等しいピッチングだったと評価して良いのではないだろうか。

近鉄に敗れた松坂投手の2戦目同様、味方打線の援護があれば共にルーキー初登板初先発初勝利から、2戦連続先発勝利投手になれていた。だがライオンズ打線にももしかしたらその気負いがあったのだろうか。ルーキーを援護しなければならないという気持ちが強すぎて、打線がやや空回りしてしまったように見えた。

だが長く投げていれば必ず援護を得られない試合にも出くわす。それでも腐ることなく淡々と投げ続けていれば必ず次は援護してもらえるし、かつての西口文也投手のように、チームメイトから「西口に勝ちを付けてあげたい」と思ってもらえるような投手にもなっていけるだろう。

ライオンズのリードオフマンは今年もやはり機能しないのか?!

それにしてもライオンズ打線はファイターズ戦で11点を奪った直後からやや打線が湿りがちのようだ。本来であれば先制点を挙げてルーキーに楽な気持ちで投げさせてあげたいところを、7回まで得点をまったく奪えずに苦しいピッチングをさせてしまった。

原因としては一・二番の出塁率の低さにあるのではないだろうか。4月2日以降の8試合の数字を見ていくと、一番打者の打率は31打数2安打で.064、出塁率は.171。二番打者の打率は32打数6安打で.187、出塁率は.257。一・二番の合計は打率.126、出塁率.214となっている。一・二番がこれだけ塁に出られていない状況だと、いくら外崎修汰選手ヘスス・アギラー選手にヒットが出ていたとしても、チームの得点力はなかなか上がっていかない。

ちなみに二番打者の6安打中4安打はフランチー・コルデロ選手となっている。コルデロ選手にしても4月に入ってから徐々に状態が上がってきているため、一・二番の出塁率がもう少し高ければ、もっと爆発的な得点力となっているはずだ。

オープン戦では好調だった金子侑司選手にしても、シーズンインすると一番打者としてはあまり打てていない。ヒットが出ても九番に座った時に出る ことが多く、リードオフマンとしては期待通りの活躍にはなっていない。

そしてそれは源田壮亮主将に関しても同様で、源田主将も九番打者としてはヒットを打っているのだが、一番打者になるとなかなか打つことができていない。

ライオンズは秋山翔吾選手を欠いて以来長年リードオフマンの不在に苦しんでいるわけだが、それは今季になってもまだ解決できていない。ただ佐藤龍世選手の状態が良いだけに、走ることができる外崎選手を一番に据え、四球を選ぶことも長打を期待することもできる佐藤龍世選手を三番に据えれば状況はもう少し変わったものになるのではないだろうか。

なお3月に行われた楽天との3試合では、3試合すべてで一番を打った金子侑司選手にヒットが出ている。それもあり少ないチャンスをしっかりとモノにすることができていた。だが金子選手にヒットが出なくなった途端、ライオンズの得点力はどんどん低下していった。そう考えるとやはり外崎選手を一番に据えるか、金子選手の復調に期待するかということになってくるのだろう。

その金子選手は今日の試合は九番打者として4打数2安打という活躍を見せている。松井稼頭央監督も今日のバッティングを見て、もしかしたら明後日からのホークス戦は金子選手を一番に戻すのではないだろうか。やはり走力のある金子選手が一番打者として機能してくれるのが、現状では最も望ましい結果だと言える。

金子侑司選手のファインプレー
中村剛也選手の同点ホームラン

今年のライオンズであればホークスをスイープできるはず!

さて、明日一日中日を挟むと金曜日からはいよいよホークス戦となる。そしてまずベルーナドームから始められるというのは、ライオンズにとっては幸運だと言えるだろう。絶不調とも言える山川選手が出るのか出ないのかは分からないが、出たとしてもこれまでにないほどのブーイングを浴びせられることが予想され、この山川選手の大不振はライオンズにとっては一つのアドバンテージとなるはずだ。

そしてライオンズとしては今季ここまでまったく活躍できていない山川選手を放出することができ、アギラー選手、コルデロ選手という人間的にも素晴らしいスラッガーを得ることができた。今日の時点ではホークスに上を行かれているが、しかし金曜日からの直接対決では全勝するくらいのつもりで選手たちには頑張ってもらいたい。

ちなみに予想されているライオンズの先発は金曜日が今井達也投手、土曜日が隅田知一郎投手、日曜日が髙橋光成投手とされている。まさに今ライオンズで最も力のある三人が先発するため、試合が大崩れすることはまずないだろう。

先発投手を中心に投手陣が奮闘してくれることは間違いないため、あとはリードオフマンを何とか上手く機能させることができれば、今年のライオンズであれば今のホークスをスイープ(3連戦3連勝)したとしてもまったく不思議ではない。そしてライオンズファンが今週末期待する結果こそが、まさにホークス相手のスイープなのだ。

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THE埼玉西武ライオンズガゼット筆者/カズ
筆者 2010年1月よりパーソナルコーチとしてプロ野球選手のサポートを行うプロフェッショナルコーチ。 選手の怪我のリスクを正確に分析し、怪我をしないフォームに変える動作改善指導が特に好評。 このブログではプロコーチ目線でライオンズについて冷静に、そして愛を込めて書いていきます!
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