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2024年7月10日公開

例えば栗山巧選手兼任コーチを誕生させるという案はどうだろうか?

埼玉西武ライオンズ vs 北海道日本ハムファイターズ/11回戦 ベルーナドーム
1 2 3 4 5 6 7 8 9 R H E
Fighters 0 0 0 0 0 0 1 3 2 6 9 0
Lions 1 0 0 0 0 0 0 0 0 1 6 1

継投青山美夏人ジェフリー・ヤン●本田圭佑田村伊知郎
敗戦投手本田圭佑 0勝4敗0S 5.09
失策/松原聖弥(1)

ヒットを打てないだけではなく、バントも決められない西武打線

今のライオンズはヒットを打てないだけではなく、バントさえ上手く決められない。ヒットに関しては一時期よりは少しずつ増えてきているのだが、ヒットで出たその走者を、今度はバントで送ることができない。これは今日の試合だけではなく、今季はずっとそうだ。

今日もまた古賀悠斗捕手がバントミスで三振となっているわけだが、古賀捕手がバントをしている姿を見ていると、手だけでボールを追いかけてしまっている。そのため低めのボールに対しヘッドが下がりすぎてしまい、転がしたい場所に転がせないという状態になっているのだ。

バントの名手平野謙選手は、もちろん手も使うのだが、それよりも先に下半身で高低やコースを調整し、最後に手で微調整を行ってバントを行なっていた。平野謙選手と比べると、今のライオンズの選手たちは下半身よりも先に手でボールを追いかけることにより、スウィートスポットの少し先に上手くボールを当てることができていない。

野球というスポーツのキネティックチェーン(運動連鎖)は常に下半身が先だ。体の一番下から上に向かって順番に使っていき、最後に手でバットを振ったりボールを投げたりする。スポーツ科学において、これは野球動作では鉄則になるわけだが、しかし今のライオンズの選手はまず手でバットを出したり、上半身に頼った投げ方をしている選手が多い。

バントの名手平野謙選手ほどのレジェンドではなくとも、細川亨捕手も非常にバントが上手い選手だった。その細川捕手もどっしりと下半身で構えて高さやコースを調整し、最後に手で微調整するタイプのバンターだった。そして炭谷銀仁朗捕手岡田雅利捕手もバントが上手い捕手で、ライオンズの捕手というのはどの時代でもバントが上手かった。

しかし古賀捕手に関してはバントは下手だ。これは今日バントミスをしたからそう言っているのではなく、今季他の試合で古賀捕手がバントしている姿を見ていると、送りバントを成功させた時でも下半身よりも先に手でボールを追いかけていることが多いのだ。

筆者はこれまで幾度も書いてきたわけだが、送りバントを1球で決められると試合の流れは一気に良くなっていくケースが増える。だが逆に送りバントを成功させても1球で決められなかったり、それどころか今日の古賀捕手のように失敗してしまうと、試合の流れは一瞬で相手チームに移ってしまう。これが野球というスポーツの特徴だ。

このようにライオンズの選手たちが頻繁にバントミスをしている姿を見せられると、さすがにもう勝てる気がしなくなってくる。もちろん勝てないのは今さら始まったことではないのだが、今日の試合に関しては幸先よく11試合振りに初回に先制点を挙げながらも、バントミスによって試合の流れを逃してしまい、結局1-6での大敗となってしまった。

渡辺久信監督代行はバント練習はしていると話しているが、ライオンズナインに必要なのはバント練習ではなく、バントの猛特訓だ。それくらい今季のライオンズにはバントミスが多発している。

ヒットを打てないし小技も決められないしでは、さすがに渡辺監督代行も手の打ちようがない。例えばノーヒットで点を取りに行くスモールボールを目指したところで、四球で得た走者をバントで送ることができなければスモールボールは成り立たない。

例えば栗山巧選手兼任コーチを誕生させるという案はどうだろうか

栗山巧選手

例えば、例えばなのだが、今日も三塁打を打ちヘッドスライディングまで見せた栗山巧選手を、7月31日の期限までに選手兼任コーチにしてはどうだろうか。兼任コーチという肩書きが付けば、栗山選手もどんどん選手たちにアドバイスをしていかなければならなくなる。栗山選手はどちらかと言えば背中でチームを引っ張るタイプなのだが、今はそんなことは言っていられず、栗山選手の経験を若手選手たちに徹底的に伝えてもらってはどうだろうか。

選手一本ではそれもなかなか難しいわけだが、しかし内海哲也投手のように兼任コーチということになれば、今花開こうとしている渡邉勇太朗投手のような選手が打撃陣からも出てくる可能性を期待できる。

今のライオンズで栗山選手の愛弟子と言えば蛭間拓哉選手であるわけだが、蛭間選手も一時は四番を任されるほど打っていたのだが、今は手首痛で登録抹消となっている。この蛭間選手のように、栗山選手のアドバイスによって開花する選手が出てくるはずだ。

ヒットの本数を増やすためにも、バントの成功率を高めるためにも、栗山選手の経験値は間違いなくプラスになるはずだ。栗山選手に、プレーをしながら若手選手たちを指導する義務を与えることで、もしかしたらそれが打線の梃子として機能することもあるかもしれない。実現性は低いとは思うが、しかしこれくらいの変化を付けていかなければ今のライオンズを変えることは難しいだろう。

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THE埼玉西武ライオンズガゼット筆者/カズ
筆者 2010年1月よりパーソナルコーチとしてプロ野球選手のサポートを行うプロフェッショナルコーチ。 選手の怪我のリスクを正確に分析し、怪我をしないフォームに変える動作改善指導が特に好評。 このブログではプロコーチ目線でライオンズについて冷静に、そして愛を込めて書いていきます!
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