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2020年2月13日公開

2020年02月13日(木) 紅白戦/南郷

20200213B.jpg 2020年2月13日(木)南郷/紅白戦

1 2 3 4 5 6 7 8 R
紅組 0 0 0 0 0 0 1 0 1
白組 0 2 0 0 5 0 1 0 8

【継投】
紅組 ノリン - 平良海馬 - 小川龍也 - 平井克典 - 伊藤翔
白組 今井達也 - 本田圭佑 - 與座海人 - 齊藤大将

【本塁打】
白組 佐藤龍世(2ラン)、メヒア(2ラン)、

今日の紅白戦は本来であれば明日14日に行われる予定だった。しかし14日の南郷は雨になる可能性が高いため、急遽13日に繰り上げられた。先発マウンドに登ったのは今井達也投手とノリン投手だった。今井投手は2回無失点とまずまずの内容だったが、ノリン投手は2回2失点とほろ苦い日本初マウンドとなってしまった。

2回2失点だった期待ができそうなノリン投手

ノリン投手は確かに2回2失点という数字だけを見るとイマイチだったようにも思える。しかし画面越しに見ていても、マウンドが緩いように見えた。メットライフドームのマウンドと比較しても緩くなっているようにも見えたため、アメリカの粘土質のマウンドに慣れているノリン投手からすると、感触は砂場で投げているようなものだったのではないだろうか。アメリカのマウンドよりも土の固め方がずっと緩い日本のマウンドに慣れるにはもう少し時間がかかるかもしれない。

だがノリン投手は日本のマウンドと野球に慣れれば、ある程度の成績は残してくれるのではないだろうか。まず制球に大きく苦しむような投手には見えない。まだ不慣れな日本のマウンドでもそう見えるため、慣れてくればピッチングはもっと安定感を増していくだろう。そして何よりもカーブが素晴らしい。ノリン投手のカーブは左打者を仰け反らせ、右打者からすれば非常に遠く感じる。このカーブを使いながら右打者の内角に投げ切ることができれば、10勝前後はしてくれるように見えた。

ようやく整備されてきた先発投手陣

ライオンズは近年涌井秀章投手、岸孝之投手、菊池雄星投手、野上亮磨投手、牧田和久投手らエースや主軸級の投手を次々に失い、先発ローテーションを満足に組めないシーズンが続いていた。だが今年はニール投手を中心に今井達也投手、高橋光成投手、宮川哲投手、松坂大輔投手、松本航投手、十亀剣投手、本田圭佑投手、ノリン投手と充実してきているように見える。この中でニール投手、今井投手、高橋投手、松本投手に関しては順当にいけば普通に開幕ローテーション入りをしてくるはずだ。ここに表裏ローテそれぞれの3番手として松坂投手や十亀投手らベテラン、本田投手や宮川投手の若手、そしてノリン投手が加わってくるのだから、もう駒不足とは言えないだろう。

松坂大輔投手の肩の状態も非常に良さそうで、近年の数字を見れば大きな期待を寄せることはできないわけだが、しかしここまでの松坂投手を見ていると、10勝近くしてきそうなほど良い状態に見える。ここにさらに内海哲也投手や榎田大樹投手が加わって来れれば、今季のピッチングスタッフはかなりの充実感を見せてくるのではないだろうか。

今年は大いにやってくれそうなメヒア選手

さて、今日の紅白戦で最も筆者が注目したのはエルネスト・メヒア選手だ。2019年は推定年俸5億円の3年契約が終了し去就が注目されたメヒア選手だったが、4億円の減俸を受け入れライオンズへの残留が決まっていた。だがもしライオンズを出ていれば、他球団ならもっと高額年俸でもっと出場機会に恵まれていただろう。それでもメヒア選手はライオンズ愛を貫き残留を決めていた。

そのメヒア選手の目の色が今年は今までとは違うようにも見える。昨季は外国人バッターに関してはメヒア選手しかいなかった。しかし今季はスパンジェンバーグ選手が加入し、投手陣にはニール投手、ギャレット投手、ノリン投手がいる。外国人選手が5人いるということは、この中の1人は4つしか外国人選手枠の都合上1軍には上がれないということになる。このような状況でメヒア選手としては、さすがに新入りのスパンジェンバーグ選手には負けられないという気持ちがあるはずだ。負ければ1軍には上がれないのだからそれも当然だろう。

今季はもしかしたら栗山巧選手をDHから押し退け、メヒア選手がスタメンに名を連ねる機会も増えてくるのではないだろうか。例えば4番ファースト山川穂高選手、5番サード中村剛也選手、6番DHメヒア選手となれば、ホームランキングが3人並ぶことになる。もしくは6番レフト栗山巧選手、7番DHメヒア選手というオーダーも、3番を打つ森友哉捕手と共に程よく左打者が挟まれる形になるため、相手投手としては嫌だろう。

プロで活躍するためにはやはりチーム内のライバルが不可欠だ。昨季のメヒア選手には外国人打者のライバルがいなかった。だが今年はスパンジェンバーグ選手というライバルがいる。このライバルの存在により、メヒア選手の目が再び見開かれたように今日の試合を見ていて筆者は感じたのだった。そしてその結果が5回に飛び出した2ランホームランだったのだろう。断言しよう。今年のメヒア選手はここ数年とは一味違うはずだ。

THE埼玉西武ライオンズガゼット筆者/カズ
筆者 2010年1月よりパーソナルコーチとしてプロ野球選手のサポートを行うプロフェッショナルコーチ。 選手の怪我のリスクを正確に分析し、怪我をしないフォームに変える動作改善指導が特に好評。 このブログではプロコーチ目線でライオンズについて冷静に、そして愛を込めて書いていきます!
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