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2021年3月 3日公開

FA権獲得の一歩手前まで来ているメヒア選手、ライオンズと正式契約

メヒア

ライオンズがエルネスト・メヒア選手との契約締結を正式に発表した。契約の合意自体はすでに昨年の段階で交わしていたわけだが、正式な契約に関してはコロナウィルスの影響もあり、このタイミングまで引き伸ばされてしまった。

現在のメヒア選手はアメリカ国内の自宅で自主トレをする毎日であるらしい。ライオンズでの2年目を終えたオフ、メヒア選手はその自宅にトレーニング設備を整えているため、日々実戦を想定したトレーニングを続けてくれているのだと思う。だが生きた投手が投げるボールとマシンから投じられるボールとではまったく質が異なる。シーズンでしっかりと成績を残すためにも、早くチームに合流させてあげたい。

だが現時点ではメヒア選手、スパンジェンバーグ選手、ニール投手、ダーモディ投手がアメリカで足止めを食ってしまっている。原因はもちろんコロナウィルスだ。

すでに大方の外国人選手が揃っているチームもあるため、ライオンズのこの状況は不公平感も否めないわけだが、しかしこのような時勢であるためそれについては諦めざるを得ない。今は外国人選手たちが1軍に合流できるまでの間を、和製オーダーで乗り切るよりほかない。

FA権取得目前まで来ている8年目のメヒア選手

さて、そのメヒア選手だが、恐らく今季か来季中にFA権の獲得となるのではないだろうか。近年のメヒア選手は2軍で過ごすことも多かったため、今季中に取得できるかどうかの日数は筆者は把握できていないのだが、順調にいけば今季か来季には取得できる見込みではあると思う。

FA権を取得できればメヒア選手は日本人選手扱いとなり、外国人枠に囚われない起用法が可能になる。つまり外国人選手を5人1軍に置いておけるということだ。これはチーム戦略上非常に大きなメリットとなるため、メヒア選手には是が非でもFA権を取得してもらい、生涯ライオンズでプレーし続けてもらいたい。

近年ライオンズにやってくる外国人選手は、本当に人柄の良い選手ばかりだ。一昔前のライオンズは外国人選手の補強が本当に下手くそで、ほとんど活躍できずに帰国していく選手ばかりだった。だが渡辺久信GMが編成のトップに立ってからは、外国人選手の失敗が非常に少なくなった。昨季に関しても仕事をできなかったのは怪我に泣いたノリン投手くらいだ。

日本で活躍するためには、メヒア選手やニール投手のように日本野球をリスペクトする人柄の良さが必須になってくる。バリバリのメジャーリーガーを連れてきたとして、日本野球をリスペクトしていない選手は他球団を含めて見ても、働かないまま帰国してしまう選手ばかりだ。

一方メヒア選手はFA権を取得できる手前の段階まで来ている。確かに近年は数字的には寂しいシーズンが続いているが、しかし困った時にチームを救ってくれる勝負強さは健在だ。昨季に関しても山川穂高選手が足首の怪我で登録抹消された後は、メヒア選手が4番打者としてチームを牽引した。

ファースト以外も守れれば起用法も増えるかもしれないメヒア選手

メヒア選手のネックはファーストしか守れないという点だろう。しかし現在は山川選手が正一塁手というポジションに収まっている。そのためメヒア選手は代打、DH、もしくは山川選手が怪我をした時にしかスタメンに名を連ねることができない。

大きな体を活かしてホットコーナーとも呼ばれるサードを守れるようになればチームとしては非常に大きいわけだが、しかしプロの世界36歳の手習となると厳しいのかもしれない。

いずれにしてもメヒア選手はもう立派なライオンズの一員だ。「日本で活躍したらメジャーに戻る」と考えているような外国人選手とはまったく異なる。日本野球をリスペクトし、何よりもライオンズ愛を持っている選手だ。

数年前にはライオンズ以上の金額を他球団から提示されたこともあるようだが、しかしメヒア選手は迷わずライオンズを選んだ。このようなライオンズ愛を持っている選手には、是非とも生涯ライオンズでプレーしてもらいたいというのがファンの願いだ。

そして近い将来メヒア選手には、外国人枠に囚われずにプレーできる選手になってもらいたい、というのが筆者個人の願いだ。

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THE埼玉西武ライオンズガゼット筆者/カズ
筆者 2010年1月よりパーソナルコーチとしてプロ野球選手のサポートを行うプロフェッショナルコーチ。 選手の怪我のリスクを正確に分析し、怪我をしないフォームに変える動作改善指導が特に好評。 このブログではプロコーチ目線でライオンズについて冷静に、そして愛を込めて書いていきます!
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